そう、楽しい旅行になるはずだった。が、それにしては幸先の悪い始まりだった。
沖縄本島で大切な会合があり、色々な用事があったので旅に行った。
壊れた携帯を修理に出すのもその1つ。島にはauショップが無いのだ。
幸い母からもらった自分の携帯の姉妹機があるのでそれを持って行って
修理期間中の代替にしようと思っていた。
ところが…仕事が忙しく、旅の準備がぎりぎりになり
家を出たのが16:48。フェリー出発12分前。
ちょっと予備の携帯が気になった。入れたかな?
妻に鞄の中を探してもらうが見当たらない。
引き返す。でもやっぱり無理かもと思いまた急ハンドルで船に向かうと
交差点で出て来た車にぶつかりそうになる。
何とかよけてフェリーに向かう。
フェリーに乗ったのは3分前。
妻に家で探して見つかったら持って来てねと頼み乗り込むがぎりぎりまで船のタラップで待つ。来ない。見つからなかったんだ…。
相当ブルー入ったが今回の旅には道連れがいる。仲間の小学生Tつと。
ここで落ち込んでいては旅が楽しくなくなるじゃないか!と努めて明るく振舞う。
「ま、携帯忘れちゃったけど、これはまだいいんだよね。最悪はさ、車の鍵忘れることだよ!無かったら4時便で出て、そのまま5時便でBack to IEJIMAだよ~。前忘れたことあってさ、超困ったよ。でも今回は…、ばっちりなんだよね~」。とじゃらじゃらキーホルダーの鍵を見せる。
で、船を降り、港に置いてある車へ。
車の前で鍵をおもむろに取り出して、さ行くぞ。
あれ、あれ?無い。こんなにたくさん鍵があるのに、この車の鍵だけ無い。
頭真っ白。5時便帰りBack to IEJIMAが正夢か…?
とその時、目に入ったのが玉レンタの看板!
そうだ、レンタカーがある!僕ちゃんあったまいい~。
と二人で大喜びして事務所に向かうと、事務所に鍵…。
一気に天国から地獄。
あ、そうだ隣の蕎麦屋なら何か知ってるかも!と店に入って聞くと
「レンタカーなら今僕が管理しているんですよ。」とお兄ちゃん。
まさに救いの手。事情を話して交渉して安めてもらい何とか出発。
お金はちょっと余分にかかったけど予定はほとんどこなせた。
会合、フードベストのオーダー、買い物、友達に会い、そして温泉。
Tつとはボランティアもして友達と野球も楽しんだ。
Tつとが言った。
「今回の旅行のことは一生忘れないよきっと。楽しい旅行だった。凄過ぎる。」
僕も忘れんよ。おもろすぎる。
家に帰って鞄の整理をしていると
例の携帯が見つかった。隅っこに隠れていた。
一体 何やってん。