伊江島でダイビングショップを営むKちゃんは生粋のうちなーんちゅである。
何日か前彼のショップに立ち寄ると彼はコンプレッサーの修理中で私に言った。
「いい所に来た。ここちょっと押さえて。」一緒に作業すること数分。「バキッ」
鈍い音。プーリーの爪が欠けた。「はい、終了。ま、お茶でも飲んで。」
話を聞くと何時間もその作業をやっていて、しかも爪が折れたのは2つ目という。骨折り損のくたびれ儲け。
次の日、午後昼寝をしているとメールが入った。Kちゃんからである。
「プーリー買ってきた。取り付けるの手伝ってもらえますか?」すぐ行った。
行くや否や彼が言った。「見て。パイが違う。」持ってきた物はどうしても入らない。愕然とした。またかよ…。
「部品があるっていうから朝一番の船でコザ(沖縄市)まで取りに行って今帰ったんだよ。」ご苦労様である…。
「ま、コーヒーでも飲んでいって」一緒にのんびりコーヒーを飲んだ。彼は今日つぶれてしまった一日を惜しむわけでも悔しがるわけでもない。事実をありのままに受け入れ仕方がないさで受け入れる。余裕があるのだ。うちなーんちゅの偉大なところである。せっかちで段取り通り事が進まないといらいらする大阪人の私には到底真似ができない。羨ましい限りである。
次の日、何とか工夫して彼はコンプレッサーを直し、今日はたまっていたタンクのチャージを一気に終わらせてしまった。なんくるないさー(何てことないさ)。
平和愛好家である。