絶妙のタイミングだった。
たまたま今日ボランティアで回った先が川平。
サバニ作りの名人がいる。
作業所を見ると、その名人とともに2艘のサバニ。
東京、船の科学館の注文で
何と、明後日内地行きの船に載せるため
明日島を発つという。
「嫁入り前じゃないですか!」。というと
名人のSさんは嬉しそうに語り始める。
作るのにかかる時間
木の選び方、材木屋と船大工の選び方の違い。
木の曲げ方。
設計図などは無く、全て伝承と記憶、
船大工の勘で行うこと
昔からお父さんの船に乗るたび
「ここは良くないな、とかここはいいな」。
って乗る船の特徴を考えていたこと。
ニスではなく、サメの油で行う防水処理。
ニスは木が呼吸できなくなる。でも
サメの油ならできる。
色んなものがあとから付着して
それが皮膜になる、
だから何年かして表面をこそげたら
新品同様になる…。
跡継ぎの息子さんと二人、熱く語って下さった。
「木とお話しながら造るんですね」と言うと
Sさんは大きく頷いた。
さて、気になるお値段の方は?
聞いてみるとこれが意外に安い。
「昔の人だからね。日当と材料代が出ればいいんだよ」。
と息子さん。「今日の新聞に載るよ」
職場で早速記事を確認した。
職場にはSさんの同級生がいる。一緒に記事を見ながら
船の値段を言うと
「あれは昔から人の好い男だったよ」。と彼女は笑った。
この船のこと、
船の科学館のサイト
でも紹介されている。
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写真はSさんと東京出身のNさん。