仕事の目処が立ったので
銭湯に行くことにした。
街を散策しながら、老舗の銭湯に向かう。
昔からあるものと新しいものが混交した
この街ならではの雰囲気を楽しむ。
銭湯は錦湯。
まさに昔からあるもの。銭湯の模範のような銭湯。
でもBGMにはジャズが流れている。
風呂で隣りに座ったおっちゃんとの会話をしばし楽しんだ。
帰りに
焼き牡蠣¥200の看板が目に留まり
入った。
「オーダーストップ8時なんですけどいいですか?」。
「牡蠣食べたらすぐ帰りますよ」。
至福の味だった。
「お風呂帰りだったんですね(笑)。またゆっくり来てくださいね」。とお姉さん。
店を出、片付けをしているお兄さんに
牡蠣の産地を聞くと
鳥羽産ということに加え、地震の影響で貝類が高くなっていることなど
聞いてないことも色々教えてくれた。
昼間道を聞いた時もトイレがどこかを聞いた時も
みんなこれでもかと言うくらい本当に丁寧に教えてくれる。
「あー関西やなぁ」とほっとする瞬間。
でも、なんとなく阪神間とは違う。
何が明確に違うのか言葉では説明し難いけど。
この街の人と人との距離が余りに近いこと(物理的に)、
が要因にあるような気がしてならない。
住めば色々わかるのだろう。
いずれにせよ好きな街である。
帰る道すがら、
ピカピカのノスタルジックな車が
けたたましい音を立てて
ゆっくり走って行った。
乗っていたのはおじいちゃん。
エンブレムを見ると
VOLVOだった。